Sound of Fairlight Magic

フェアライト、シンクラヴィアに代表されるデジタルオーディオワークステーション黎明期の名盤

Inter*Face / Klaus Schulze

Inter*Face

初期タンジェリンドリームからアシュラテンペルでの活動など70年代からの独エレクトリックミュージックシーンを牽引したパイオニアによる18作目。彼のファンサイトの機材遍歴を見ると83年にはフェアライトが導入されており、同年のRainer Blossとの共演ライブ盤"Dziekuje Poland Live '83"でもそれらしい音が確認できる。84年にはフェアライトによるサウンドトラック作品"Angst"を発表。本作はシンプルなドラムループと多層的なシンセレイヤーによるダンサブルなトラック集。メロウなコード感はまるでソウルミュージックの断片を繰り返しているようでデトロイトテクノやハウスの雛形ともとれる。このような作風もシーケンスを延々と繰り返しながらイマジネーションを高めつつ音を重ねていくことが可能になった(要は機材が安定して動作するようになった)この時期ならではの手法だろう。加えて米ドラマー・Michael Shrieveの84年作"Transfer Station Blue"(シュルツがフェアライトやシンセで参加)を聴くと彼が本作のような響きへシフトした経緯が垣間見える。以降80年代はほぼフェアライトをベースに制作されている。発売日未定。
Transfer Station Blue

Transfer Station Blue

  • マイケル・シュリーヴ
  • クラシック
  • ¥1528