Sound of Fairlight Magic

フェアライト、シンクラヴィアに代表されるデジタルオーディオワークステーション黎明期の名盤

Poetic Champions Compose / Van Morrison

Poetic Champions Compose

50年代後半から10代で活動を始め70年にソロデビューした北アイルランド出身の英SSWによる17作目。アコースティックを基調としながらも82年"Beautiful Vision"、83年"Inarticulate Speech of the Heart"ではECMなどからエレクトロニクスを駆使した作品を発表しているトランぺッター・Mark Isham(Synth, tr)を起用。本作はTears for Fearsがプライベートスタジオとして設営したWool Hallスタジオ(94年からモリソンが一時所有)で録音されVan Der Graaf GeneratorのPeter Hammillの作品などを手掛けるPaul Ridoutがシンセプログラミングで参加(おそらく当時の左記スタジオ専属エンジニア、スタジオ環境にはフェアライトがあり自身でもPPG WaveやMAC制御によるシーケンスソフトTotal Music、Emulatorなど所有)。初期段階では(自らのサックスをフィーチャーした)インストのみのアルバムを想定していたという本作は最終的にインスト曲は3曲に留まりジャズやブルース、R&Bなどを介したモリソンならではのAOR作品となった。1987年9月発売。